政府が25日に新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言を全面解除したことに対し、一部の自動車メーカーでは、感染防止策を徹底しながら段階的な企業活動の再開に向けて動き出す。ホンダはこれまでの原則在宅勤務から同勤務の推奨に変更するとともに、感染リスクを下げる職場づくりを進める。スズキは、首都圏の事業所を対象に6月1日から2週間程度の期間で出社率を引き上げる取り組みも始める。

き続きテレワークや時差出勤を継続する(写真はイメージ)

4月7日に緊急事態宣言が発令されてから、一時対象地域が47都道府県へと広がった。発令後7週間弱が経過した25日、残る東京都や神奈川県、埼玉県、千葉県、北海道が対象から外れ全面解除となった。

緊急事態措置の解除を受け、ホンダは全国で実施してきた「原則在宅勤務」から「在宅勤務の推奨」に移行する。ホンダ青山ビル(東京都港区)や埼玉県和光市のホンダ和光ビルを含め、勤務体制を見直す。ただ、緊急性などがない場合には在宅勤務を呼びかけるほか、出社が必要な場合にも混雑時を避けた時差出勤を活用する。

ホンダの国内の各事業所では社会的距離(ソーシャルディスタンス)を意識した新たなオフィスづくりも進める。席の間隔をあけて座席の配置を工夫したり、会議室の少人数での利用も周知する。東京や埼玉の拠点では26日以降準備でき次第、新たな職場環境の適用を始める。

スズキは、東京支社などがある首都圏を対象に5月末までテレワークを継続。6月からは徐々に出勤数を増やし、1日から2週間程度の間は出社率を50%に引き上げる。また、本社(静岡県浜松市)では、6月からフレックスタイム制度を使いながら通常勤務へと戻す計画。

トヨタ自動車は、愛知県下の事業所に公共交通機関で通勤する社員の在宅勤務を原則として継続している。全国での宣言解除後も東京本社(東京都文京区)などでも当面は在宅勤務を続ける方針。

日産自動車も本社地区などの従業員を対象に在宅勤務を継続する。出社が必要な場合でも出社率を50%未満に抑える。

スバルは本社(東京都渋谷区)を対象に原則在宅勤務を続ける。マツダは、広島本社や首都圏で公共交通を極力使わないような勤務体制を続ける。ダイハツ工業は、在宅勤務を推奨しつつも出社についても検討を進める。

※日刊自動車新聞2020年(令和2年)5月27日号より