新型コロナウイルスの感染拡大による自動車サプライチェーンへの影響拡大に備え、経済産業省が20日に自動車業界団体と対策協議会を立ち上げた。「足元でものすごく大きな問題が起きているわけではない」(経産省自動車課)ものの、現段階で終息の見通しが立っていない。問題が長期化した際の工場の稼働や資金繰りなどへの影響について官民一体で情報を共有し、万全の体制を整える。

経産省、日本自動車工業会(豊田章男会長)、日本自動車部品工業会(岡野教忠会長)が共同で「新型コロナウイルス対策検討自動車協議会」を20日に設置した。今月中をめどに初会合を開く方向で調整しており、メンバーは自工会や部工会の調達関係者を中心に集め、まずは現状認識のすり合わせから入る。

感染症問題を巡り、経産省が自動車業界と共同で対策協議会を設けるのは今回が初めて。2003年にSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行した時などと比べて「中国の自動車マーケットの影響がいろんな形で日本を含む世界の自動車産業に与えるインパクトのボリュームが大きくなっている」(自動車課)とみて、今後影響が大きくなった時を想定して事前に対策を練る。

同協議会は、個社を超えて業界全体で共有すべき部品供給網や物流、防疫対策などの共通課題について話し合う。想定する問題としては、工場稼働許可の申請や生産が軌道に乗った際の物流混乱、通関手続きなど。現在、中国政府が検討している施策についても、政府レベルで情報収集し、業界内に周知することも考えられる。

経産省は「日々刻々と状況は変わるのでその状況を見ながら議論する中身を随時検討していく」方針で、国内工場への影響についても議論する可能性がある。

※日刊自動車新聞2020年(令和2年)2月25日号より