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仕事研究コラム

関東 自慢のメカニック特集(夏)~高まる役割 命預かる重要性は不変

関東 自慢のメカニック特集(夏)~高まる役割 命預かる重要性は不変

「自動車の品質と性能を担保するのは他の工業製品と比べて次元が高く過酷だ」は電子化が急速に進化した時に、半導体のエンジニアが口にした言葉だ。自動車はそれだけ過酷な条件下での使用を想定して開発されている。一方、自動車がエンドユーザーの手に渡った後の品質と性能を担保する上で、整備士の役割は非常に大きく、技術革新とともに果たす責任はますます高くなっている。また、新車販売市場は昨年の消費増税後に冷え込み、持ち直しを見せ始めたところにコロナ禍で厳しい状況となった。そうした中、新車ディーラーの事業継続を支えた大きな柱がサービス部門の収益だった。

止まらぬ技術革新 事業継続の大きな柱に 「匠の技」継承も課題

自動車の技術革新が突き進む中、自動車整備の現場は従来からのメカニカルな技術に加え、デジタル技術への対応が求められている。コンピューターの車載システムが先進技術の投入とともに統合を繰り返して多機能化が進み、今や不具合の原因を突き止めるのに故障診断器が必須となった。つまり、自動車の安全性能の進化でOBD(車載式故障診断装置)検査が複雑化すると同時に、高度な知識や技術と豊富な経験が求められる難易度の高い整備も少なくなく、整備士に要求される領域は拡大し続けている。特定認証制度は安全性能の進化の過程で必要な制度と言える。さらには国家一級整備士をはじめとする高度な資格の地位を高めた。整備士の人材不足を解消するには、整備士の仕事の魅力を業界内外にもっと広めることが望まれる。
整備のスペシャリストは顧客から信頼を得る上で欠かせない存在であり、拠点長や営業部門、間接部門にとっても実に頼もしい存在と言える。スペシャリストと言われる整備士は技術力だけではない。顧客の気持ちを見極める観察力と経験値も持ち合わせている。コロナ禍でサービス部門の収益が事業を支えたことでメカニックの存在感はさらに明確となった。
匠の世界では技術の継承と後継者の育成が大きなテーマだ。整備のプロフェッショナルは第一線で活躍するだけでなく、人材の育成でも重要な役割を果たしている。しかし、技術の習得ではメンタルな部分も大きく関わる。また、世代間の価値観の違いはいつの時代も同じで、大切なのは部下や後輩の側に立って考え、聴く耳を持った指導者が「育成のプロフェッショナル」であり、後進たちにとって社会人としての良き目標と夢になる。