自動車の解体事業は、資源の再利用で欠かせない存在であり、解体した部品は『中古部品』として国内外から必要とされています。今では中古部品販売が解体業界の重要な収益基盤になりました。私が解体事業に転身したきっかけは、車体整備の技術者として納入された中古部品に納得できずに困ることが多かったからです。自動車は技術革新とともに配線が複雑になり、解体技術には整備士以上のスキルと目利きが求められるようになりました。そうでなければ外した部品を商品に出来ないと言えます。解体の面白さは、部品を外すことで構造のすべてを知ることができ、毎日のように新しい発見があります。学生の皆さんに伝えたいのは、どんな仕事も向き不向きではなく、前向きな気持ちが仕事を楽しくさせてくれるということです。