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自動車業界トピックス

東京工科自動車大学校、AR活用授業を視野に

全員に公平な情報提供

 

「専修学校における先端技術の活用デモスクール」で事例を紹介した

小山学園(山本匡理事長)が運営する東京工科自動車大学校は、文部科学省による委託事業「専修学校における先端技術利活用実証研究」における事例をまとめた。工業分野における自動車整備士のカテゴリーの中で、学校内での講義・実習でAR(拡張現実)技術を活用することで、学生の理解度を高め、将来的には同校が推進する独自の教育システム「わかる授業」の一環として採り入れることも視野に入れる。

同校では2020年度からの3カ年計画でARを活用した自動車整備の講習・実習のコンテンツ開発事業をスタートした。学科と実習を時間や空間で区別した教育から、実習機材の数や人数、見やすさ、見にくさなどの制限のない教育の実現を目指す。

同校が採り入れた先端技術の特徴はタブレット端末のアプリケーションにより①360度任意の角度から自動車部品などの視聴が可能②自動車部品の動きを立体的に再現する③テキスト化・音声化された説明を確認が可能─とした。タブレット端末を選択した背景には「普及を前提にしたい」との思いがあったという。

AR技術の有効性として「生徒全員に公平な情報提供が可能」「クルマの構造と自動車部品の動きをいつでも学習可能」などが示された。中野校の佐々木章校長は「こういったコンテンツにより、高校生などの若い世代に自動車に興味や関心を持ってもらうきっかけになることを期待している」と述べた。

※日刊自動車新聞2022年(令和4年)10月27日号より