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自動車業界トピックス

2021年の中古車登録、統計開始以来最低に

新車販売の落ち込み響く

2021年の中古車登録台数は、前年比2.7%減の372万8751台で、1978年の統計開始以来、最低だった。5月まで前年同月実績を上回る水準で推移したものの、年後半は半導体不足などに伴う新車販売の落ち込みで新たな中古車の発生量が激減。小売、輸出ともに需要は堅調だったが、中古車オークション(AA)の出品台数も減少するなど、中古車流通台数は低迷した。

 日本自動車販売協会連合会(自販連、加藤和夫会長)が17日発表した。暦年台数が前年を下回るのは2年連続。中古車登録台数は、新車販売に伴う下取り車の発生量が大きく影響するため、減産に伴う新車販売台数の落ち込みが中古車登録台数に波及した。

車種別にみると、乗用車が前年比2.9%減の324万5779台と、過去3番目に少ない台数だった。このうち3ナンバー車の増加で規模が縮小している小型乗用車が過去最低の台数になった。貨物車は0.8%減の39万3126台で過去8番目に少ない台数だった。

中古車市場は、新車の長納期化などもあって高年式中古車の引き合いが高まっているものの、供給量は足りていない状況が続いている。下取り車が減っている新車ディーラーでは、従来であれば卸売りに出していた低年式車も商品化して展示場に並べるなどしており、事業者間での流通量が落ち込んでいる状況だ。

12月は、前年同月比7.6%減の29万1228台と7カ月連続のマイナス。12月として過去最低の台数だ。特に乗用車は同8.6%減の25万1197台にとどまり、過去最低だった。貨物車は同1.2%減の3万2306台で2カ月ぶりのマイナス。過去8番目に少ない台数だった。

※日刊自動車新聞2022年(令和4年)1月18日号より