高根沢店は車検整備時の検査体制を変えていく全社的な取り組みを先取りした先駆的な拠点で、石井さんは先頭に立って改革を進めている。整備士人材の確保が難しい現状における最善の策として、取り組みを強化していく考えだ。
　元々、機械が好きだったのと中学生ごろはカー雑誌を見てスポーツカーに憧れた。ごく自然に整備士の道に進むようになり、好きなことに打ち込めるとあって日々の勉強が楽しかったと振り返る。実習ではロータリーエンジンの分解をした。調子が悪かったエンジンがしっかりとかかるようになった時は、手応えとやりがいを強く感じたそうだ。
社内で検査体制の改革を進めているが、まだこれからという時に、とにかくやってみようと周囲を説得した。「忙しいは理由にならないし、棚を新たに設置するなど準備を整えて、フライング気味に始めたが効果が出ている」と笑顔で話す。現場スタッフの協力もさることながら、店舗スタッフ全員のチームワークが生きた結果で、大きな成果だと話す。６人いる現場スタッフの作業効率が上がっていて残業時間も減ったと指摘する。
「仕事の面で良くなると思うことや新しいことに前向きに取り組んでいきたい。（業務改善につながることに）柔軟に対応していかないと若い人がついてこなくなる」と強調する。「改善したことが日常のルーティンにまでなれば成功」だとして凡事徹底を貫く。
今後の目標について尋ねると、「個人的な目標だが、若い人が仕事を続けていきたいと思えるような指導をしていきたい」ときっぱり。働き方改革も視野に入れ、スタッフ全員でさらなる高みを目指す。