トヨタカローラ千葉に入社して５年目。技術力はもとより、仕事への積極性やお客さま対応力の高さで、後輩のお手本となる若手メカニックの一人だ。
父親がトヨタ系ディーラーでメカニックを務めていた。初めから整備士になることを意識していたわけではなかったが、高校の進路選択で自動車大学校への進学を選んだ。入学後は周りの仲間たちにも刺激され、クルマを触る楽しさを深く知った。充実した学校生活を送り、卒業後は教育制度に定評がある同社に入社した。
　最初は車検作業の流れを覚えるのが大変だった。そうした渋澤さんを支えたのが先輩の存在だった。「忙しい中でも一緒になって教えてくれました。先輩たちの期待に応えるためにも、一日も早く成長しなければと思いました」。こうした前向きさと持ち前のセンスが奏功し、入社２年目に開かれた同期生同士の社内技術大会で見事優勝した。
勤務する蘇我店は基盤客が多くサービス工場も忙しい。ここで受付から引き渡しまでを受け持つ渋澤さんには、常に効率的で正確な整備が要求される。「安心してクルマに乗っていただけるよう、安全のために欠かせない部品交換や修理の必要性を見抜き、お客さまにお伝えするよう心がけています」と話す。
　現在の目標はトヨタ検定１級の資格取得だ。昨年の受験予定がコロナ禍で中止になっただけに、今年にかける思いは強い。１級資格の取得とともに故障診断や不具合診断のスキルを上げることも自身に課している。「技術力と接客の両面で後輩の目標になれるよう頑張っていきたいと思います」と目を輝かせる。