一部地域で現行のナンバーが底を突く見通しになった

国土交通省は、2026年度中にも二輪車のナンバープレートに新様式を導入する方針を固めた。現行様式の払い出し余地が乏しくなり、一部地域で現行のナンバーが底を突く見込みになったため。新様式の導入に合わせ、ユーザーから要望が多かった「希望ナンバー制度」も導入する。二輪市場の活性化にも役立ちそうだ。

昨年6月に立ち上げた「二輪車のナンバープレートの様式の見直し及び希望ナンバー制導入に係るワーキンググループ」が具体案をまとめた。二輪車の設計・製造への影響を考慮し、ナンバープレートの寸法は変えない。排気量250cc超の「小型二輪」は、自家用または事業用などの表示に用いるローマ字の後ろに0~9を加える。排気量125cc超~250cc以下の「軽二輪」は、分類番号の使用可能番号を増やすとともに、分類番号の後ろに0~9を加える。

文字の大きさが決まっている地域名は、新様式の導入で表示面積が狭まるため、地域名表示の面積を定め、その中で文字の大きさを変えてレイアウトできるようにする。

希望ナンバーは、四輪車と同様の手続きで申し込めるようにする。人気が高い一部の一連指定番号(4桁数字)は抽選対象とする。ユーザーアンケートなどを踏まえ、地域名表示単位ごとに抽選対象を決める。

 希望ナンバーの交付手数料も、四輪車と同様に需要量(交付見込み枚数)を算出し、実費を考慮して決める。四輪車の交付手数料は、乗用車などに用いる中板1組で3910~4400円(一連指定番号は1450~1900円)。二輪車はこれらを下回る水準になる見通し。

排気量125cc以下の二輪車は、各市町村が所管しているため、希望ナンバーの対象外となる。

国交省は今後、必要な予算を25年度の概算要求に盛り込む。予算の成立後、自動車登録検査業務電子情報処理システム(MOTAS)や希望ナンバーシステムを改修したり、関係省令・通達などを改正する。

こうしたシステム改修や標板メーカーの準備、二輪車ユーザーへの周知などに一定の時間がかかるため、新様式への移行は26年度中の見通しだ。