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自動車業界トピックス

国交省、高速道路など「高規格道路」方針の中間取りまとめ

道路の枠を超えたインフラへ

国土交通省は、高速道路などの「高規格道路」の役割と整備方針に関する中間とりまとめを公表した。デジタル化や先進技術の活用を通じ、渋滞など交通課題の解決や電気自動車(EV)、自動運転車の普及を促す。防災・減災やエネルギー供給などを担う「道路の枠を超えたインフラ」を目指す方向性も示した。

社会資本整備審議会の道路分科会国土幹線道路部会で、高速道や自動車専用道路などのあり方について議論を重ね、中間とりまとめを策定した。7月に政府が閣議決定した「新たな国土形成計画」を踏まえ「シームレスなサービスレベルが確保された高規格道路ネットワークの構築」「技術創造による多機能空間への進化」を柱とする基本方針を示した。物流構造を転換する新たな取り組みとして、自動車に頼らず道路空間を有効活用してモノを運ぶ「自動物流道路」(オートフロー・ロード)にも触れた。

一方、今後の道路機能が従来の枠を超えて整備されていくと、受益の範囲はこれまでのものと異なることから「利用者や周辺地域も含めて適切な負担のあり方を検討する必要がある」などと、財源確保のあり方にも触れている。

中間とりまとめ公表に合わせ、国交省は今後取り組む具体的な政策をまとめた「WISENET(ワイズネット)2050・政策集」を同省のウェブサイトに掲載した。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)11月07日号より