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自動車業界トピックス

日産栃木自大、2024年春に1年課程のモータースポーツ関連学科を設置

進学や現役整備士も受け入れ レースチームとも連携

レース車両の整備機会を増やし、技術力の向上を図る

日産栃木自動車大学校(中村光之校長、栃木県上三川町)は2024年春に、モータースポーツ関連の学科を改編する。整備士資格か、これと同等の知識や技能を有していれば、他校の卒業生や現役の整備士も入学できる。1年課程で、外部のレーシングチームなどとも連携。実際の競技車両を使った高度な整備技術を学べる場を提供する。モータースポーツに興味がある人材を幅広く誘引することで、入学者数の増加につなげる。

現在の3年課程の「自動車整備・スポーツメカニクス科」を改め、新たに「スポーツメカニクス科」とする。これまでは国家二級の整備士資格の養成課程とセットだったが、新科はこれを切り離し、モータースポーツ関連に特化する。従来は同校への受験時点でしか選べなかったが、今後は2年課程の「自動車整備科」を修了すれば、スポーツメカニクス科に進めるようになる。進路選択の自由度を増やすことで、多様な学生の関心や進路希望に柔軟に対応できる体制を整える。

併せて、外部から幅広く学生を募る場としても役立てる。他の整備学校の卒業者のほか、すでにディーラーや整備工場で働いている人材も募集対象にする。整備士資格を有していなくても、2年間の整備教育を受けていれば、入学を認める。レースに憧れを持つ整備士は少なくない。こうした人材に適した教育カリキュラムを用意することで、モータースポーツの活性化にも貢献したい考えだ。

同校では、浅野自動車商会(浅野秀夫代表、茨城県桜川市)を母体としたレーシングチーム「浅野レーシングサービス」と共に、自動車競技「スーパー耐久」に参戦している。新科ではこうした特徴を生かした学科の運営に取り組む。高度な整備人材を育成することで、日産自動車系列の販売会社に質の高い整備士の供給も目指す。

※日刊自動車新聞2023年(令和5年)5月17日号より